日本でもロングランを記録するミュージカル「レ・ミゼラブル」のプロデューサーとその魅力
(出典:ACより)
フランスのパリで1980年に行われた舞台「レ・ミゼラブル」。1862年に書かれたヴィクトル・ユゴーの小説で、当時の激動の時代を辿るフランスを舞台に、数奇な運命をたどる男ジャン・バルジャンが主人公の作品です。
当時の公演の評価はあまりよくありませんでしたが、ヒット作へと仕立てあげたのはプロデューサーのキャメロン・マッシュ。
彼がプロデュースした舞台は1985年にイギリスで上演され、たちまち成功を収めました。現在は世界各地で愛される作品へと成長することとなり、ミュージカル界の名作のひとつになっています。
ここでは、プロデューサーのキャメロン・マッシュの経歴のほか、彼のプロデュースした作品「レ・ミゼラブル」の魅力をご紹介!
悲劇と愛の物語をどうぞお楽しみください!
ミュージカル「レ・ミゼラブル」のあらすじ紹介
【華花・町屋美咲・大田翔・木南清香・高梨さおり】東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』名古屋公演
アンサンブルキャストスケジュールが発表されました。
9/25(月)〜10/16(月)@中日劇場https://t.co/EFz8kDQXZA pic.twitter.com/vUFw0NpFwu— ORCHARD (@orchard_info) April 1, 2017
ミュージカル通ではなくても、1度は耳にしているであろうタイトルの「レ・ミゼラブル」。フランスで活躍した小説家ヴィクトル・ユゴーの原作小説。ユゴーが亡命中の島で過ごしている際に描かれた作品で、大ヒットを記録した名作です。
舞台は1815年のフランス。姉の幼い子供のためにパンを1本盗んだ罪から数度の脱獄の末、19年の投獄生活を送っていたジャン・バルジャン。仮出獄を許され、教会を訪ねるも銀の食器を盗もうとしてしまいます。やがて捕まったジャン・バルジャンに、ほどこしを与える司教。
その姿に心を入れ替えたジャン・バルジャンは、やがて名を変えて市長にまで成長します。辛い労働の末、売春婦として働く女性フォンテーヌと出会ったことがきっかけで、彼女の娘コゼットを引き取ることに。
彼の本性を見抜いた警部ジャベールから逃げながら、コゼットとともに生活を続けるジャン・バルジャン。
美しく成長したコゼットは青年マリウスと出会い、ついに結婚することになるが…。
何度も脱獄を繰り返しながらも、やさしい心でさまざまな人を救う男、ジャン・バルジャンの人生を描いた「レ・ミゼラブル」は、感動を呼ぶ大作として多くの人に親しまれています。
この作品をミュージカルにプロデュースし、後に長年愛される作品にしたのがキャメロン・マッシュです。では、キャメロン・マッシュとはいったいどんな人なのでしょうか?
続いては「レ・ミゼラブル」を成功に導いた、キャメロン・マッシュの経歴を紹介していきます。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」プロデューサーのキャメロン・マッキントッシュ
このキャメロン・マッキントッシュさんがエンジニアみたいな表情だな(笑) pic.twitter.com/4TqmwwROF6
— maayu.k (@maayu64) February 16, 2015
ミュージカル「レ・ミゼラブル」を成功に導いたのは、劇団四季でもロングランを続けているミュージカル「キャッツ」などをプロデュースしたキャメロン・マッシュ。
彼のプロフィールから、数々のプロデュース作品までをご紹介します。
8歳でプロデューサーを志す
1946年10月17日、イギリスで生まれたキャメロン・マッキントッシュ。ミュージカルを観に行った時に、作品に衝撃を受けて、わずか8歳のときにプロデューサーを将来の夢に決めています。
劇場では清掃から裏方までを経験
大学を卒業後、劇場の仕事に就いたキャメロン・マッキントッシュ。
劇場の清掃係や裏方や演出などの仕事を一通り経験して、19歳でショーのプロデュースを手掛けるようになります。
当初は赤字続き…キャッツの大ヒット!
プロデュース業を行っていても、しばらくは俳優に賃金を支払うので精一杯という苦労を送っていた、キャメロン・マッキントッシュ。
借金続きの生活を一変させたのは、1981年にトニー賞を7部門受賞した作品「キャッツ」との出会いでした。
「レ・ミゼラブル」との出会い
1980年、パリの小さな劇場で上演された「レ・ミゼラブル」。上演曲のレコードを聞いたキャメロン・マッキントッシュは、作品を演出家トレバー・ナンと共に新しく作り上げます。
1985年にロンドンで上演されたミュージカル「レ・ミゼラブル」は、後にトニー賞8部門受賞の記録を打ち立て、彼の代表作のひとつに。
その後も「オペラ座の怪人」や「ミス・サイゴン」などのプロデュースを手掛け、敏腕プロデューサーとして知られています。
キャメロン・マッキントッシュが手掛けるミュージカル「レ・ミゼラブル」の魅力
本場でレミゼラブルを観てきました!思ってたより会場が狭めでよく見えて、歌声に鳥肌がたちました! pic.twitter.com/2qVPiRDaJP
— さち (@chico_gs) March 12, 2017
1985年の初演から30年以上も愛され続けるミュージカルの名作「レ・ミゼラブル」。長年愛される魅力をピックアップしてお伝えします。
原作5巻分の大作を3時間に凝縮
ミュージカル「レ・ミゼラブル」は約3時間ほどの上演時間の作品ですが、原作は日本語訳の文庫でも5巻分ものボリュームを誇る大作!
さまざまな人間模様が描かれており、省略してしまうと物語の重要なキーワードや登場人物の個性が際立たない可能性も。
そんな場面は歌で表現しながら歌詞で状況を説明することで、上手に時間短縮をするというテクニックが組み込まれています。
聞きほれてしまう名曲の数々
2012年にはプロデューサーのキャメロン・マッキントッシュも製作に参加して、映画化もされています。
作品ではジャン・バルジャンを演じるヒュー・ジャックマンなどの歌声が評価されましたが、歌そのものにも十分な魅力があります。
オペラを基調とした歌は、繰り返しのフレーズがちりばめられており、それぞれのキャラクターのソロも豊富。
キャラクターの心情が重なり合う「ワン・デイ・モア」や、学生運動から民衆が立ち上がる曲「民衆の歌」など、圧巻の演出ばかりです!
ストーリーに感動
演出などの魅力ついてこれまで挙げてきましたが、ストーリーの魅力は外せません。
貧しい時代を生き抜いてきたジャン・バルジャンやフォンテーヌをはじめ、世の中の不条理を憂いながらも生き抜く強さや、さまざまな形の愛情。
人間の正義とは何かなど、深く考えさせられる内容とジャン・バルジャンの数奇な運命に、最後は思わず感動の涙を流してしまうでしょう。
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ミュージカル「レ・ミゼラブル」の魅力をさらに感じるなら劇場へ!
(出典:ACより)
ミュージカル「レ・ミゼラブル」をプロデュースしたキャメロン・マッキントッシュとともに、作品の魅力をお伝えしました。
1862年に大ヒットした作品が、多くのヒット作を手掛けるキャメロン・マッキントッシュのプロデュースよって、1985年に人気ミュージカルへと生まれ変わった「レ・ミゼラブル」。
世界中で愛されている作品は、日本では2013年よりリニューアル版として新たな演出を加え、帝国劇場などで上演されています。
今まで作品に触れたことのないという方も、ぜひこの機会に劇場に足を訪れてみてはいかがでしょうか。